スワミジの言葉 イエスの生涯 新連載 68 サダカへの教え②

           イエス様の生涯 霊的探求者     への教え

     スワミ・チダナンダ

 

前回の続きです

 

f:id:erohimaya:20190818215348p:plain

次に、天国への道を教える、美しい譬え話をしましょう。

それは「良きサマリア人」と言われる譬え話です。

愛は利己主義に左右されないことを教えています。

エス様はこう仰いました。

「自分を愛するようにあなたの隣人を愛しなさい」

するとある人が「隣人とは誰のことですか?」と尋ねたのです。

主はこの質問に直接的に答えるのを避け、

「良きサマリア人」の譬え話をした上で、

その人に「隣人とは誰のことですか?」

と逆に問いかけたのです。

この話は愛と敬虔さに溢れており、

隣人が誰なのかを決定づけるものでした。

敬虔さとは活動的で決断力があり実践的であるべきです。

あるユダヤ人は強盗に襲われ傷つき息もたえだえでした。

そこをサマリア人が通りかかり、

ユダヤ人とサマリア人は互いに忌み嫌う関係でしたが、

サマリア人は傷ついたユダヤ人の介抱に心一身に捧げました。

こうして彼こそ、まことの隣人であることを示したのです。

「だれが強盗に襲われた人の隣り人になったと思うか」

彼が言った、「その人に慈悲深い行いをした人です」

そこでイエスは言われた「あなたも行って同じようにしなさい」

 ルカ福音書10章36―37

 

 

まことの隣人こそ天国に来る事ができます。

なぜなら、彼は、

キリストが内在する愛を抱き、

肉の欲を十字架に貼り付けにして捨て去ったからです。

その愛ゆえに、振り向きもしない人々への贖いのため、

キリストは受難しました。

その愛ゆえに、キリストはイバラの冠を受け、

おびただしい血を流しました。

この愛こそ、キリスト意識と不死への鍵です。

 

最後に、しかし重要なものとして、

主が与えた崇高な譬え話「花嫁とランプ」

についてもう一度お話をしましょう。

このお話はすべての人向きではありませんが、

特に私たちのようなヨーガの道を歩む探求者にとっては、

大変重要な意味が含まれています。

このヨーガの道は疑いようもなく厳しく、

不屈の心と信仰を持っている人のためにあります。

帰依者の強さとは肉体のものではなく、信仰の強さです。

たとえ太陽系全体が崩壊し粉々になったとしても、

主の御手を掴む信者を、主が見捨てることはありません。

 

f:id:erohimaya:20190818215508p:plain

 

道を歩む者はこの信仰の強さが求められます。

ランプを持った七人の花嫁の譬え話を解説することで、

今この世界に存在する好機を最大限に活かすためには、

いかに注意深く在らねばならないかを以前指摘しました。

七人の花嫁がいました。

彼女たちは主である花婿をそれぞれ待っていたのです。

ランプを灯しながら、待てども待てども花婿は来ないため、

やがて灯火は消えそうになりました。

花嫁たちはウトウトし始め、やがて眠ってしまい、

油を継ぎ足したり、ランプの芯を整えたり、

灯火のお世話に無頓着だったのです。

しかし、なかにはとても注意深い花嫁もいました。

彼女は主との一致を誠実に行っていました。

誠実さこそヨーガ人生における秘訣です。

主への大望が十分に熱烈かは他の誰にも分かりません。

ですから偏見なく本気で、私たちの中に、

誠実さがあるのか、ないのかを調べなければなりません。

そう、その花嫁は目を覚ましていたのです。

 

 

彼女は注意深かったのです。

見て!彼女はランプの芯を整えて、油を継ぎ足していました。

他のすべての花嫁が眠りこけて、夜がふけた時、

その時キリストが来て姿を現します。

その時目を覚ましている花嫁を連れ出すと、

オーバーソウル(大いなる霊)のうちに、

永遠なる霊である花婿と花嫁は一つになるのです。

これこそヨーガの成就です。

そのような魂には幸福と無上の喜びがもたらされます。

他の花嫁はどうなったでしょうか?

彼女たちは主がいつ来るか分かりませんでした。

目を覚ますと嘆き悲しみましたが、もはや手遅れでした。

グルデヴは私たちに何を教えようとしているのでしょうか?

グルデヴは同じ譬え話を私たちに伝えています。

彼はもっと力強く言っています。

「人生は短く、時間はあっという間に過ぎていく。

目覚めよ、立ち上がれ、目標を達成するのだ。

いつ主が来られてもいいように準備万端でいなさい。

ヨーガのサダナ(霊性修行)を行い、

高潔なものとなり、徳を積みなさい」

 

 

神に達するための努力をしない時が、

一瞬でもあってはいけません。

眠り込んでしまった花嫁たちのようになってはいけません。

目を覚まして寝ずの番をしていた花嫁のように、

ランプの芯を整え主との合一を達成するのです。

(訳注 ランプの芯を整える。 

これはタントラ的にはクンダリニーヨーガを意味します)

 

f:id:erohimaya:20190818215617p:plain

何よりも、

エス様が教えてくれた譬え話で、

最も重要なものはどれでしょうか?

スワミジが教えているように、

主が説いた最高の教えの中で最も偉大なものがあります。

それは何ですか?

それはイエス様の全生涯です。

彼の純潔、驚嘆すべき憐れみ、謙遜さを持って、

周囲で起きる出来事にどのように振る舞いましたか?

人類に与えられた福音は何千にも増えて行きましたが、

主こそ福音の権化でした。

素晴らしい模範からくるインスピレーションは、

私たち全員が学び続けるべき、永久に生ける教訓です。

 

 

f:id:erohimaya:20190818215740p:plain

エス様は私たちを導く星です。

星を見続けるならば、暗闇は存在しません。

星に従うならば、

知恵ある人と信仰ある人はともに、

主の住処へと間違いなく到着します。

エス様という偉大な光を見続けるのであれば、

全ての聖人の祝福のうちに、確実に主に達するでしょう。

 

この大いなる日に、

星に従って主に到達することを、決意しましょう。

 

神の祝福が皆様と共にありますように。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次