第一章帰還
世界は死と再生の繰り返しである。
例えばセレーンと言われた天体、
現在は月と呼ばれているが、この星はアトランティスが滅びる直前までは、
生きた惑星であった。
どの星にも天体のサイクルがあり、
ヘルメス・トリス・メギストス の金言の「上にあるが如く下にもある」
の言葉通り、人間の体にも当てはまる。
1962年の2月に我々太陽系はアクエリアスの新時代に入った。
それ以前は闇に閉ざされていたために、
人類の知恵は十分に発達しておらず、
マスター(大師)たちは知恵を公には語らなかった。
それは、ババジとその弟子たち、クリヤヨガの系譜でも同じである。
人体は7つの構造を持ち、それぞれエネルギーのフェーズの違う体、
スフィア(球体)で構成されている。
もし、同じ電流でも100ボルトの電圧板に1000ボルトを流せば、
電圧板は焼き切れて燃えるだろう。
そして、磁気エネルギーをなんらかの形で、電気板に流そうとしても、
フェーズが違うためにそれは反応さえしない。
言い換えれば、感情と思考は別のエネルギーであり、
別のフェーズ、スフィアである。
それゆえ、人間とは様々なエネルギーの混合体と言える。
天体も同じである。
7つの段階を通り、天体は完成される。
第5番目の段階で物質的なフェーズを完成させると、
まるで服を脱ぐかのように、天体はその物質的フェーズを終えて、
もう一度精妙なスフィアに帰還していく。
アトランティスの終焉の最中、
月もその天体の使命を終えて、今のような死んだ天体になった。
今、月井に残っているのは月の人類のパーソナリティーの残骸、
ゴースト(幽霊)である。
それは残像のようなもので、
霊魂とは別物である。
例えば、墓場にいるのはパーソナリティーであり、
それは生きている時の想念、感情の残像である。
多くの人が本人と勘違いしているが、
それはエネルギーの塊に過ぎない。
親族たちがお供え物をして祈ると、
そのエネルギーを糧に少しの間生きるがやがて消えてしまう。
今の月も天体の死骸であり、
現在先の月の人類の想念が漂っている。
アトランティス文明はレムリア文明の後に栄えて、
長きに渡って他の天体の人類、銀河系の人類との交流をしていたが、
その最後の時に、いわば地球は物質世界に降下のだった。
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