4.集中のプラクティス

 

目次

円を用いるマインドフルネス

 

両目を開いたまま、注意を外側の円に合わせる。

深く集中しよう。

(図をコピーしても良いし、手書きでも問題ない)

次に注意を中央の点に向け集中する。

この集中のエクササイズを行っている間は、

他のエクササイズと同様に、油断してはならない。

考え、雑念、イメージ、音などを完全にシャットアウトする。

それらをマインドに入れないようにする。

さもなければ、その瞬間に主格と対象、

今いる場所が一致しなくなる。

(第6章「SOLの鍵」参照)

 

 

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解説:

私たちの意識は眠っている状態にある。

ヴェーダインド哲学)では、

人間の意識は四つの段階に分けられ定義される。

1.ジャーグラト

感覚器官の支配にある。欲望のままに行動する。

2.スワプナ

夢を見ている状態。微細な印象に支配されている。

3.スシュプティ

アートマンの知覚の目覚め。

プラージュニャ。瞑想中に至福を享受している段階。

4.トゥーリヤ

覚醒意識。アートマンに目覚めた状態。

 

 

普通、私たちは1.2.の段階にいる。

したがって、現実を見ることも、真実を悟ることもない。

外の世界を見ているようでも、自分の感覚と想い、

過去の記憶のフィルターを通して見ている。

同じ音楽を聴き、同じ映画を観ても、

笑う人のそばで、ある人は泣き、ある人は怒る。

トゥーリヤに到達していない人間は、眠りながら生きている。

なぜ、人々は前世を思い出せないのだろうか。

それは、今、この場所、という現実を生きていないからである。

 

これが不幸の原因である。

自分の思い、過去の思い出、感覚、欲望の中を生きている。

そのために、カルマの法則から抜け出せず、

思わぬ事故の犠牲となる。

人々は眠りながら生まれ、学校に行き、仕事をして、

結婚し、眠りながら殺人を犯し、不幸の中を生きている。

そして眠ったまま死んでいく。

だからこそイエスキリストは、

「真実を知れ、真実はあなた方を自由にする」(ヨハネ8・32)

と教えたのである。

 

 

このエクササイズは単純だが、

主格と対象を同時に意識する練習になる。

最初は外側の円に深く集中する。

それから内側の点に集中する。

次に円と点の両方に集中する。

さらには今いる場所を同時に意識する。

今という場所に集中するために、

円と点に集中しながら、聞こえてくる音に耳を傾ける。

あるいは、自分の呼吸の音に集中する。

この三点に集中することができれば、

あなたは日常生活で目覚め始めるだろう。

このように自分に問いかけると良い。

「私は今何をしているのだろうか」

「この出来事は本当に重要か」

「今どこにいるのだろうか」

このような問いかけを習慣化すると良い。

 

 

そうすれば、ある日眠りの中で、夢の中でも同じように、

問いかけをするだろう。

読者の皆さん、夢はアストラル界の一部であることを、

どうか思い起こしてほしい。

この問いかけと、自己観察、自己認識が習慣化するのであれば、

その時、あなたはチベット仏教の教える、

夢見術、ドリームヨガを習得したのである。

ある日、夢の中で目覚めるだろう。

そして、目覚めたものはアストラル界の寺院に参入できる。

アストラル界にも街があり、多くの住人が住んでいる。

そこでは、目を見張る出来事が待っている。

もはや他人の体験や、理論だらけの本の読書で、

思考の迷路にさまよって、脳を痛みつけるのはやめなさい。

自分自身で、真実、真理を体験するのです。

 

 

コップの水のエクササイズ

十分にリラックスしよう。

透明なコップを用意して、すれすれまで水で満たそう。

斜め上から水面を見つめる。全神経を集中する。

そうすると水面にかすかな動きが見えるようになる。

さらに根気よく続けていこう。

時間が経つにつれ、その形は知覚できるものなっていく。

見えてくる象形は、

私たちの周りで起きている様々な出来事と関係している。

このプラクティスを行うことで、

集中力だけではなく、超視覚を発達させることができる。

コップの表面に遠くの友人の姿を見ることもできる。

また、何か問題を抱えているのであれば、

その問題を解決するヒントも見ることができる。

 

 

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ロウソクの炎を使って

このプラクティスの間、

ロウソクの炎に五感の全てを集中させるべきである。

視覚、聴覚、味覚、臭覚、触覚を集中させる。

揺れるロウソクの炎の中に、

音を聴き、放たれる熱と煙の匂いを感じる。

マインド(心)の中に、炎だけが存在するようにする。

なにか雑念が現れたら、この炎に焼き尽くされてしまう、

そのようにイメージし感じると良い。

自分自身がロウソクの炎の一部であると感じる。

火の中に生命が吹き込まれ、その動きが見るまで、

深く集中して観察する。

そうすると、やがて火の精霊(サラマンダー)を見るだろう。

 

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心臓の鼓動のプラクティス

前述したリラックスの方法などで、

全身の筋肉を完全にリラックスさせる。

次に鼻の先に神経を集中させる。

そこに心臓の鼓動をはっきりと感じ取る。

次に左の耳に集中する。

そこでも心臓の拍動を感じる。

その後、左手、左足、右足、右手、右耳と、

心臓の鼓動を感じていく。

そして再び鼻に戻る。

注意を向けたそれぞれの場所で、鼓動を感じ取るようにする。

『ヘルメティック占星術の秘教論文』より

アドバイス

耳の奥で心臓の鼓動を感じたことはあるだろうか。

その感覚を思い起こし、実際に感じられなくても、

イメージを持ちいいて行うと良い。

やがて全身で心臓の鼓動を感じるようになる。

全身に送り出される、血液の流れとともに、

かすかに全身が揺れているのが分かるようになる

 

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