ジャランダーラ・バンダ
喉にあるウダーナ・ヴァーユを征服することができれば、
上半身のヴァーユを自制できる。
そうすれば下半身のみならず全身のヴァーユを自制でき、
あなたの体は非常に光り輝くだろう。
水も泥も、棘だろうと、
あなたに触れることさえできないし、
やすやすと、障害を飛び越える者となる。
シャーマ・チャラン・ラヒリ(ラヒリ・マハサヤ大師)
ジャランダーラ・バンダはハタヨーガでよく知られています。
このバンダの目的は、
喉の部位に流れ入るエネルギーを閉め切ることにあります。
喉に入るエネルギーはブルマディヤに向きを変えて流入します。
ジャランダーラ・バンダはヨニムドラや、より高度なクリヤと、
組み合わせて実践することもできます。(ソカークリヤなど)
ジャランダーラ・バンダの利点
1.頸椎と首と周囲の血流の改善。
2.適度な頚動脈の圧迫は、
脳への血流を減少させて、思考を落ち着かせる。
3.甲状腺のマッサージ効果がある。
実施手順
1.瞑想の姿勢で座り、手は組んで膝の上に置きましょう。
2.頭頂部を上から糸で引っ張られているかのように、
背筋をまっすぐにして、肩の力を抜きましょう。
肩甲骨を寄せて胸骨を前方に押し出すようにしましょう。
3.舌はケチャリムドラかタラビヤクリヤの位置にします。
一般的なジャランダーラ・バンダは上口蓋につけるだけですが、
クリヤの技法ではケチャリムドラにします。
4.息をゆっくりと吸います。
自身の肺の容量の、9割ほどの目安で肺に吸い込みます。
5.息を吸い終わったら、顎を引いて前方に首を傾げます。
顎と胸骨をつけても構いません。
この時、猫背になりやすいので気をつけましょう。
コツとしては、メドゥーラ(延髄部)を、
上に引き上げるようにして伸ばすと良いでしょう。
注意事項
妊婦および頸部に問題がある方は、
避けた方が良いでしょう。
実修前に必ず専門医や、
ご自身が信頼されている専門家のアドバイスを受けてください。
この技法の目的はプラーナの流れの遮断です。
無理に顎と胸骨をつける必要はありません。
痛みがある場合は、首の角度を加減するか、
実修を中止して休んでください。
もし毎回痛みが生じるようであれば、
首や肩に緊張や、問題があるかもしれません。
パバナ・ムクタなどのハタヨーガの、
首、肩の準備運動をお勧めします。
OM
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