それでは
クリヤヨガの説明に入りましょう
クリヤヨガの最初の段階では準備段階としてナディソダナに続いて
ウジャイプラナヤマを実践します
この呼吸は横隔膜を強くします また呼吸を穏やかにして精神の安定をもたらします
健康を促進し 全身のプラーナの流れを改善します
この呼吸は数ある呼吸法の中でもヨガの実践者にはよく知られているものではないでしょうか。
ウジャイプラナヤマの別名は 勝利者の呼吸 海の呼吸 コブラの呼吸 ダース・ベイダーの呼吸
しかしながら他の呼吸法も言えることですが呼吸法を知っているのと実際に行えるのとでは大きな差があります
本来 呼吸法は熟練した先生に見てもらいながら 行うのが安全であり最も上達する方法です
プラナヤマに関しては驚くほど呼吸に負担をかけている人を見かけます
そういう人たちには呼吸法をしながら失神してしまう人もいます
大変危険ですので独習する際は安全を念頭に置いて行ってください
呼吸というのは解剖学的には呼吸筋と言われる筋肉の操作と発達が伴うものです。
主な呼吸筋は、横隔膜 と肋間筋ですが
呼吸補助筋としては横隔膜、内肋間筋、外肋間筋、胸鎖乳突筋、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋、腹直筋、
内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋といった筋肉が挙げられます
ヨガの完全呼吸では胸郭を開くので菱形筋のコントロールも必要になります
菱形筋は大菱形筋と小菱形筋とに分かれています
・大菱形筋(起始:胸椎2~5番、停止:肩甲骨内側縁)
・小菱形筋(起始:頸椎7~胸椎1番、停止:肩甲骨内側縁)
多くの人は肩甲骨周りの筋肉を動かす習慣がありません
そのため僧帽筋と同様この筋肉も肩こりの原因となっていてそれが現代人の浅い呼吸と関係しています
胸郭を広げる際に菱形筋の拘縮が障害となるのです
横隔膜は胸腔下端にあるドーム状の骨格筋 で、脊髄神経 である頚神経叢から出る横隔神経 に支配されています
横隔膜が収縮すると胸郭が広がり、胸腔内圧が下がるので息が吸える(空気が入ってくる)わけです
肋間筋は肋間にある3層の薄い筋で、内肋間筋 外肋間筋 および最内肋間筋 からなります。
外肋間筋は吸気時、内肋間筋および最内肋間筋は呼気時に、それぞれ肋間神経の働きで収縮します
さらに言うと
骨盤の動きをコントロールすることにより腹部の筋肉を呼吸に有効に使えるようになります
骨盤と横隔膜を動かす方法を学んでからプラナヤマを実践してもらいたいのですが
そんなことを言い始めると いつ始められるのか分からなくなるので
先に進みましょう
しっかりと呼吸を深めることを学びたい人に参考書として
ゲイヘンドリック著作の「気づきの呼吸」春秋社 をお勧めします
https://www.amazon.co.jp/気づきの呼吸法-ゲイ-ヘンドリックス/dp/4393365143/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1491835372&sr=1-1&keywords=気づきの呼吸法
この本のガイドラインを実践することでマインドフルネスの基礎も養うことができると思います。
プラクティス
プラナヤマというものは実践することにより自分自身の呼吸から自身が導かれるものです
ですから最初はあまり細かいことは気にせず踏み出していきましょう
ウジャイプラナヤマでは声帯をコントロールします
つまり声帯を狭めて呼吸するわけです
ですから 多くの人が誤解しているようにこの呼吸では顎を引く必要はありません
また 非常に緊張して胸鎖乳突筋や僧帽筋を緊張させている人を多く見ますが
これもよくありませんし その原因は顎を引いて肩を持ち上げているからなのです
このような緊張状態でアサナを行うと逆転系のポーズで怪我を起こす可能性があります
さて何回かこのシューという音を出して練習しましょう
吸気の方が呼気よりも音を大きくしてみましょう
呼気と吸気の長さは同じになるようにします
してはいけないこと
・口頭の音を出す
・横隔膜を使っていない
・呼吸に適切な圧力をかけていない
<手順>
1 瞑想の姿勢をとります
2 口を閉じ声門を閉じます
10〜15秒間かけて息を吸い
胸を開いて引き上げます
3 3秒間息を止めます 緊張させずに楽な気持ちで
4 10〜15秒間かけて息を吐きます
5 2〜4を6セット行いましょう
9〜12セットまで徐々に増やしていきましょう
大事なこと
背骨を上下するエネルギーを感じてください
マリアステファノ
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